こんにちは。
札幌市西区八軒の歯科医院『八軒みらい歯科』の院長 直江です。
妊娠中の方は、赤ちゃんのことはもちろん、妊娠前に比べてご自身の身体に関して敏感になるかと思います。
つわりがひどく、しっかりと歯を磨けていない方も、もしかしたらいらっしゃるかもしれません。
今回は妊娠中の歯科診療についてお話したいと思います。
▍妊娠中でも歯科診療を受けられます
妊娠中の方でも歯科検診を受けることは非常に重要です。
妊娠中はホルモンの変化や食生活の影響で歯や歯肉炎などのトラブルが増えることがあります。歯科検診を受けることで、虫歯や歯周病を早期に発見・治療し、母体と胎児の健康を守ることができます。
母体や胎児への影響を考慮すると特に妊娠中期（14〜27週）は治療が安全とされており、定期的な受診をおすすめします。不安や質問があれば、歯科医にご相談ください。
▍妊娠中は歯科疾患にかかりやすくなります
妊娠中は女性ホルモンの影響によってお口のトラブルを抱えることが多くあるので、注意が必要です。
●むし歯
つわりにより歯磨きが難しくなったり、頻繁な嘔吐や食欲の変化、唾液の分泌量が押さえられることにより口腔内の酸性度が高まり、むし歯のリスクが増加します。
●歯周病
妊娠中は女性ホルモンの増加によって歯周病菌（プレボテラインターメディア）が増えることで、歯周病が悪化しやすく、早産や低出生体重児のリスクを高める可能性があります。
●歯茎の腫れ
妊娠中のホルモンの変化により、歯茎の炎症が起こりやすくなります。
●口臭
妊娠中のホルモン変化や唾液の分泌量の減少、つわりによる嘔吐や胃酸の逆流などにより、口臭が発生しやすくなることがあります。
妊娠中の歯周病は、早産や未熟児の原因となる可能性があるといわれているため、適切にケアをしましょう。
✔ 歯周病による早産のリスク：2.01倍
✔ 低体重児出産のリスク：2.20倍
✔ 早産および低体重児のリスク：4.68倍
妊娠中の口腔ケアについては、インスタグラムでもご紹介しています！
▍妊娠中でもできることと避けたほうがよいこと
妊娠中でも、むし歯治療や歯周病予防などの一般的な歯科治療は受けることができます。
一方で抜歯などの外科処置はできるだけ避けることをおすすめしています。
妊娠中は母体に負担がかかっているため、必要な治療だけをおこなうようにしましょう。
●レントゲン撮影を受けても大丈夫
歯科医院で撮影するレントゲン（X線）は、妊娠中の方でも安心して受けていただくことができます。
自然界から受けている放射線量と比べ、100分の1以下といわれており、レントゲン撮影時には、防護用のエプロンを着用いただくため、胎児への影響も心配ありません。
●局部麻酔を利用しても大丈夫
局部麻酔は治療する部分に直接注射されるため、薬液の使用量も少なく全身に影響を与えることが少ないです。麻酔薬は局所的に作用し、胎児への影響が最小限に抑えられます。
但し、麻酔によってアレルギーを引き起こしたり、気分が悪くなったご経験のある方は、お申し出ください。
妊娠中はついつい赤ちゃんのことで頭がいっぱいになってしまい、ご自身の身体やお口のことを後回しにしてしまうこともあるかと思います。
痛みが出ても、妊娠周期によっては治療ができない可能性がありますので、日頃からの定期的な検診と、妊娠中期での検診をおすすめします。
八軒みらい歯科では、小児歯科、歯周病予防、歯周病治療、むし歯治療、審美歯科、ホワイトニング、矯正歯科（ワイヤー矯正、マウスピース矯正）など、様々な歯科疾患の予防、治療に力を入れています。
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