口腔機能発達不全症とは??
- _管理 八軒みらい歯科
- 10月13日
- 読了時間: 4分
こんにちは。札幌市西区八軒の歯科医院『八軒みらい歯科』の院長 直江です。
「口をぽかんと開けていることが多い」
「うまく噛めずに飲み込んでしまう」
「発音がはっきりしない」
こんな症状が気になったことはありませんか?
実はそれらは口腔機能発達不全症という新しい病名と関係している可能性があります。
これは2018年に保険病名として導入された比較的新しい概念で「子どもの口の機能が年齢に応じて十分に発達していない状態」を指します。
単に歯の問題にとどまらず、食事や会話、姿勢や呼吸といった日常生活全般に深く影響するため、近年とても注目されているのです。
口腔機能発達不全症って何?
子どもは成長の過程で、食べ物を噛み砕く・飲み込む・言葉を発音するなどの口腔機能を少しずつ身につけていきます。
しかし現代では、食生活や生活習慣の変化が原因で、その発達が不十分になるケースが増えています。
柔らかい食べ物中心の食生活
テレビやスマートフォンの使用による猫背や口呼吸
外遊びや運動の減少による筋力不足
これらの要因が重なることで、顎や舌、口周りの筋肉が本来の力を十分に発揮できず、口腔機能発達不全症を招いてしまうのです。
具体的には、
食べ物をうまく噛めずに丸飲みしてしまう
飲み込みのときにむせやすい
サ行・タ行などの発音が不明瞭
唇を閉じられず口が常に開いている
といった症状が代表的です。

発達不全がもたらすリスク
口腔機能発達不全症をそのままにすると、単なる「食べづらい」「話しにくい」だけでは済まなくなります。
噛み合わせや歯並びへの影響
噛む力が弱いと顎の骨の発育が不十分になり、出っ歯・受け口・デコボコの歯並びといった不正咬合のリスクが高まります。
矯正治療が必要になるケースも少なくありません。
呼吸や全身への影響
口呼吸の習慣があると、鼻呼吸が妨げられて風邪やアレルギーを起こしやすくなります。
また、十分に酸素を取り込めないことで集中力の低下や睡眠の質の悪化にもつながります。
顔の発育や表情への影響
顎の発達不足は顔の輪郭にも関わります。
たとえば、顎が小さいと顔全体のバランスが崩れ、年齢相応の発達が見られないこともあります。
さらに、口周りの筋肉を使わない生活が続くと、表情が乏しくなる傾向も報告されています。
このように口腔機能発達不全症は「歯の問題」にとどまらず、全身の発育や健康、生活の質そのものに影響する疾患なのです。

改善するためのトレーニングと予防のコツ
もしお子さんに兆候があった場合、どのように対応すればよいのでしょうか。
日常生活でできる工夫
よく噛む習慣をつける:噛み応えのある野菜や肉を取り入れる
正しい姿勢で食べる:猫背を防ぎ、飲み込みを助ける
鼻呼吸を意識する:口を閉じて鼻で呼吸する習慣を身につける
声を出して会話する:発音の練習にもつながる
こうした生活習慣の積み重ねが、口腔機能の発達に大きく寄与します。
歯科医院でのサポート
歯科では、舌や唇の使い方を改善する「MFT(口腔筋機能療法)」というトレーニングを指導します。
これは、舌を正しい位置に置く練習や、唇を閉じる筋肉を鍛える体操など、遊び感覚でできる方法も多くあります。
また定期的な検診やクリーニングを通して口腔内環境を整えることで、むし歯や歯周病を防ぎつつ、発達をサポートすることも重要です。
近年は腸内フローラと同じように「口腔内の善玉菌」を増やすことも注目されており、バランスの取れた口内環境づくりが機能発達にも役立ちます。
口腔機能発達不全症は、まだ新しい診断名ですが、放置すると子どもの成長や生活全般に深く影響する疾患です。
噛む・飲み込む・話す・呼吸する機能が十分に発達していない
歯並びや顔の発達、全身の健康にも影響する
生活習慣の改善と歯科医院でのトレーニングで予防・改善が可能
「なんとなく口が開いている」「食べるのが遅い」と感じたら、早めに歯科でチェックを受けてみてください。

八軒みらい歯科では、小児歯科、歯周病予防、歯周病治療、虫歯治療、審美歯科、ホワイトニング、矯正歯科(ワイヤー矯正、マウスピース矯正)など、様々な歯科疾患の予防、治療に力を入れています。
また、インスタグラムでもお口に関する情報発信を行っていますので、ぜひいいね、フォローをよろしくお願いいたします!
札幌市西区八軒、西区琴似エリアで歯医者選びに困ったらぜひ『八軒みらい歯科』まで!
お電話でご予約を承っております。
011-633-3939
────────────────────────────
八軒みらい歯科
札幌市西区八軒5条西1丁目1-57 Collab八軒2F


